時候の挨拶とは、日本で手紙やはがきなどで挨拶を書く時に、四季折々の気候を文章の最初に使う礼儀の言葉です。
三月は年度変わりの月であり、卒業式や人事異動の送別会が行われ別れの季節であり、引っ越しや新生活の準備などで忙しい時期です。
時候の挨拶も感謝の意を表す言葉や別れの言葉が多くなっています。
スポンサードリンク3月の初旬、中旬、下旬に使う時候の挨拶と季節の挨拶との違い
時候の挨拶と季節の挨拶との違いは、時候の挨拶は、各月旬や年中使える言葉を基にしています。
それに比べ季節の挨拶は、春夏秋冬の四季に基づく年賀状・寒中見舞い・余寒見舞い・暑中見舞い・残暑見舞い・喪中欠礼の6種類と言われています。
通常の手紙のやりとりには、時候の挨拶が多く用いられています。
時候の挨拶によく使用される言葉は、
●上旬(1日~10日)・・・早春、初春、弥生、春陽、春風、桃の節句、雛祭り、桃など
(例文)
・早春の候、ご家族の皆様お変わりございませんか。
・雛祭りも過ぎまして、春の到来を感じる日々となりました。
・さわやかな春風の吹く陽気となりました。
●中旬(11日~20日)・・・向春、早春、春一番、春陽、春風、春光、桜、卒業、彼岸など
(例文)
・春一番が吹き、ようやく本格的な春が到来しました。
・春光の候、なごやかな日差しが心地よい季節になりました。
・桜の蕾もふくらみ、卒業式の季節になってまいりました。
●下旬(21日~末日)・・・春分、春暖、春雨、陽炎、仲春、送別会、転勤、たんぽぽなど
(例文)
・仲春のみぎり、ようやく寒さもゆるんでまいりました。
・春雨が降るごとに暖かくなって参りました。
・春暖の候、やわらかな日差しがまぶしい日々になりました。
●季節の挨拶は、決まった言葉のあとに宛先の安否をたずねる言葉や自身の近況を伝える言葉を書きます。季節の挨拶には「拝啓」「敬具」などは必要ありません。
(例文)
・寒中お見舞い申し上げます(決まり言葉)。まだまだ寒い日々が続いておりますが、皆様お変わりございませんか。
ビジネスにおける3月のお祝い状を出す場合の時候の挨拶
3月はビジネスでは年度末にあたり、人事異動や転勤などがあります。
ビジネスの時候の挨拶の場合は、「~の候」「~のみぎり」が適しています。
(昇任者へのお祝い状の例文)
・拝啓 春暖の候、ますますご発展のこととお慶び申し上げます~「用件やお祝いの言葉」~このうえは、ご自愛の上、更なるご活躍と発展をお祈り申し上げます。略儀ながら書中をもってお祝い申し上げます。
(開業のお祝い状の例文)
・拝啓 仲春の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。この度はめでたく○○会社開業の由、心よりお祝い申し上げます。~中文~。一層のご活躍と千客万来のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。まずは書中をもちまして開業のお祝いを申し上げます。
3月の卒業式の時候の挨拶と使い方
3月は学校やPTAにおいて卒業式のある季節です。
その時期にふさわしい時候の挨拶を使いたいものです。
(卒業式のPTA会長挨拶の例文)
・早春の候、日増しに春めいてまいりました。本日の卒業式にあたり、PTAを代表いたしまして、お祝いの言葉を述べさせて頂きます。
・桜の花もまさに開かんとする次節となりました。本日の・・・。
(PTAから先生へのお礼状の例文)
・春分の候、○○先生におかれましては、新年度の準備でお忙しいことと存じます。~中文~季節の変わり目ですので、お身体に気をつけてご自愛ください。○○先生の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
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