時候の挨拶とは、日本で手紙やはがきなどで挨拶を書く時に、四季折々の気候を文章の最初に使う礼儀の言葉です。
1月から12月全てにおいて時候の挨拶の言葉が存在しています。
今回は2月の時候の挨拶について考えましょう。
2月を如月といいますが、時期的に寒さで着物を更に重ねて着る様子から、着更着(きさらぎ)とした説が有力と言われています。
時候の挨拶は、月によって使用される文例が数多くありますので、それらを参考に時候の挨拶をご紹介します。
スポンサードリンク2月の上旬、中旬、下旬に使う時候の挨拶と結びの文
時候の挨拶によく使用される言葉は、季節を表したものや現状・季節の移り変わりを表現したものがあります。
●上旬(1日~10日)・・・立春、節分、余寒
(例文)
・立春を迎えたにもかかわらず、いまだに白いものがちらつきます。
・立春とは名ばかりで、寒さがなかなか衰えを見せない毎日でございます。
・節分の季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
●中旬(11日~20日)・・・向春、早春、軽暖、節分過ぎ、余寒、
(例文)
・向春の候、ますますご健勝のことと思います。
・節分も過ぎまして、日ごとに春の気配が感じるようになりました。
・早春のみぎり、ご家族の皆様いかがお過ごしでしょうか。
●下旬(21日~末日)・・・向春、早春、三寒四温、梅、桃、残雪、春の到来
(例文)
・梅のつぼみもそろそろほころびはじめました。
・三寒四温の季節、皆様健やかにお過ごしでしょうか。
・桃の季節も近づきましたのに、いまだに寒い日が続いております。
立春(2月3か4日)が過ぎた後なら、余寒、残寒はいつでも使うことができます。
●結びの文は主文のあとに締めくくりとして使う挨拶です。
(例文)
・立春を迎えたとはいえ、厳しい寒さが続きます。健康には十分ご留意ください。
・三寒四温の時節柄、風邪などを召されませぬようご自愛ください。
・梅の便りが聞かれる季節となりました。皆様の益々のご健勝を心からお祈りいたします。
個人宛て、会社宛てのビジネス文書、2月の時候の挨拶と例文
個人宛てとビジネス文書で時候の挨拶を使用する場合を比較すると、
(個人宛ての例文)
・余寒の候、お変わりなくお過ごしでしょうか。
・向春の候、寒い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
(ビジネス文書の例文)
・余寒の候、平素から格別のご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
・向春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
2月の時候の挨拶に対する返信は?
手紙に対するマナーとしては、時候の挨拶がある手紙には返信する方も挨拶を返すのが基本です。
しかし、時候の挨拶に同じような時候の挨拶を返すのは時期的に重複することになります。
そのため返信の際には時候の挨拶を書かず、通常の感謝や御礼の意を述べたものや、安否を知らせるものなどで返信するのが良いと言われています。
(例文)
・お手紙嬉しく拝見いたしました。
・本日お手紙が届き、早速ご書面を拝見いたしました。
・ご多忙中、何かとご高配いただき、心より感謝申し上げます。
・私どももおかげ様で元気に過ごしておりますので、ご安心ください。
□1月のビジネスで使える上旬、中旬、下旬の時候の挨拶と結びの文は?
コメント