
良いスーツを着て、お気に入りのネクタイを締めたはずなのに、鏡に映る自分はなぜかパッとしない…。 あなたもそんな経験はありませんか?
その原因は、ネクタイの結び目下にある、小さなくぼみ「ディンプル」にあるかもしれません。
ディンプルがあるだけで、Vゾーンは驚くほど立体的になり、スーツスタイル全体に品格と自信が生まれます。 逆に、ディンプルがない「のっぺりしたVゾーン」は、どこか間の抜けた、頼りない印象を与えてしまいがちです。
「分かってはいるけど、きれいに作れないんだ!」 「作っても、午後には崩れてしまう…」
ご安心ください。ディンプル作りは、才能ではなく「ほんの少しのコツ」で決まります。 この記事では、誰でも明日から「お、分かってるな」と思われる、美しく崩れないディンプルの作り方を徹底解説します。
ディンプルをきれいに作るための「3つの大原則」
具体的な手順に入る前に、まず覚えておきたい3つの大原則があります。 これを知るだけで、成功率は80%アップすると言っても過言ではありません。
- ネクタイの「素材」を意識する シルクなど、ある程度厚みとハリのあるネクタイはディンプルを形成しやすく、一日中形をキープしてくれます。逆に、薄くて柔らかすぎるネクタイや、ニットタイなどはディンプルを作るのには不向きです。
- 結び方は「プレーンノット」が基本 最もシンプルで基本的な結び方である「プレーンノット」が、ディンプルを最も美しく見せてくれます。結び目がコンパクトなため、くぼみが際立ち、洗練された印象になります。
- 最後に「締め上げる瞬間」に全神経を集中する ディンプルの成否は、結び目を最後に「グッ」と締め上げる、わずか2〜3秒の瞬間にすべてがかかっています。この瞬間を雑に行うと、全てが台無しになります。
【写真で解説】絶対に崩れない!ディンプルの作り方4ステップ
それでは、実際にディンプルを作っていきましょう。 ここでは最も基本となる「プレーンノット」での作り方を解説します。
ステップ1:結び目をゆるく作る
まず、プレーンノットでネクタイを首にかけ、大剣(太い方)を結び目に通すところまで、ゆるく作ります。 この時点では、まだ締め上げません。
ステップ2:人差し指で「谷」を作る
結び目の下、まさにディンプルを作りたい部分に、人差し指を差し込み、くぼみの「谷」を作ります。 これがディンプルの芯になります。
ステップ3:親指と中指で「山」を作る
人差し指で谷を作ったまま、その両脇を親指と中指でつまむようにして、「山」を作ります。 これで「M」字のような形ができあがります。この「M」字をキープすることが最も重要です。
ステップ4:「M」字をキープしたまま、ゆっくり締め上げる
ここが最重要ポイントです。 ステップ3で作った「M」字の形を左手でしっかりと固定したまま、右手で小剣(細い方)をゆっくりと下に引き、結び目を首元まで締め上げます。
焦って一気に引き上げると、せっかく作ったディンプルが崩れてしまいます。 「形を固定しながら、ゆっくり引き上げる」 これを意識してください。最後に結び目の形を整えれば、立体的で美しいディンプルの完成です。
それでも崩れる…不器用さんのための最終兵器
「どうしても上手くいかない」「午後には絶対崩れてしまう」 そんな方のために、現代には便利な秘密兵器があります。
それが「ディンプルクリップ(またはディンプルメーカー)」です。
これは、ネクタイの裏側にクリップを装着することで、物理的にディンプルの形を一日中キープしてくれるという優れもの。
- どんなに動いても崩れない安心感
- 誰でも一瞬で理想の形が作れる手軽さ
など、忙しいビジネスパーソンにとっては非常に心強い味方です。 大事なプレゼンや商談の日だけでも、お守り代わりに使ってみる価値は十分にあります。Amazonや楽天などで様々な種類が販売されているので、「ディンプルクリップ」で検索してみてください。
まとめ:自信は、Vゾーンから生まれる
美しく整ったディンプルは、あなたのスーツスタイルを格上げするだけでなく、 「自分は細部まで気を配れる人間だ」という、静かな自信を与えてくれます。
- ネクタイの素材を選び、プレーンノットで結ぶ
- 「谷」と「山」で「M」字を作る
- 形をキープしたまま、ゆっくり締め上げる
この簡単な手順をマスターするだけで、明日からあなたのVゾーンは劇的に変わります。 ぜひ、鏡の前で試してみてください。